アップローズキャリア 尾川直子からのメッセージ

主張と具体例の区別をつけよう。(2015.12.02)

 某高校の生徒さんが書いた小論文を見ていて、気になることがありました。課題文型の小論文だったのですが、課題文に書かれた筆者の主張を読み取ることができていなかったのです。この生徒さんは筆者の主張を無視し、筆者が挙げた具体例にのみ言及していました。

 課題文型小論文では筆者の主張をまず読み取り、その主張に対しての皆さんの意見が求められます。筆者は自分の主張を裏づけるためにデータやエピソードなどの根拠を示しています。私はこれらをまとめて具体例と呼んでいますが、これに反応しないでください。あくまでも、筆者の主張を見極めることが大切です。そして、筆者の主張と皆さんの意見をクロスさせていきます。筆者の主張に賛成だったり、反対だったりという立場を明確にして、皆さんの主張を述べます。さらに、その主張の根拠となる具体例を出してください。

 主張に触れず、具体例にだけ反応してしまうと、どの採点者も「課題を理解していない」という評価をつけてしまいますので、気をつけましょう。

 こちらの記事もご覧くださいね。
 http://appcar.jp/blog/2013-08-07.php