アップローズキャリア 尾川直子からのメッセージ

白紙の小論文について その1(2017.11.30)

 ある高校での小論文模試の答案を見ていましたら、何枚もの白紙の答案がありました。白紙で出した理由は人それぞれでしょうが、もし理由が「書くことがない」であれば、書くことを作ることで、次からは白紙で出すことを避けられそうです。

 このときのテーマは「私の失敗」でした。「失敗」と見て、自分がしてしまった失敗を思い出せなかったのかもしれませんし、「この経験を失敗と言えるのかどうか」と考え込んでしまったのかもしれません。

 「失敗」というテーマなら、怒られたこと、友達や家族とコミュニケーションがうまくいかなかったこと、忘れ物をしたこと、気分が落ち込む事態になったこと、挫折を味わったことなどで結構です。「失敗」という言葉に深くとらわれず、言葉の意味を少し広げてみてください。

 それで思いついたことはありますか。「今日、学校に来るときに数学の教科書を忘れた」ことを失敗とするなら、忘れたことに気づいたときの状況、それからどうしたのか、なぜ忘れてしまったのかを考え、「構成メモ」に下書きしてみましょう。

 構成メモの最後には「この失敗経験を活かして、今後はどうしたいのか」を書いてみるといいですよ。

 思いついたことを少しずつ文章にしていきましょう。