WWDC 2013基調講演

アップル社恒例のWWDC (Worldwide Developer’s Conference) の基調講演が行われ、日本時間の深夜ではあったけれどMacWorldのlive blogで進行を確認してた。
ストリーミングの生中継もやってるけどなかなかつながらないし(つながっても遅延しがち)、編集者の感想(そして茶々入れ)も入るからlive blogの方が面白い面はあるんだよね。写真もそこそこ入るし。途中で挟まれるデモやビデオをみられないのが残念だけれど、こちらはあとでストリーミングだけでなくポッドキャストでも見られるので、いつもそっちで確認することにしてる。

掲示されていたバナーからOS XとiOS 7が発表されることはわかってはいたものの、「へぇ~」という内容はいくつかあった。

まず、次期OS XはMavericksという名前になったことこれまでは大型ネコ類を用いたネーミングスキームだったけれど、もう全部使ってしまったから、と。分類学上のネコ科にはもっとたくさんの種があるのだけれど、その中の便宜的な分類である大型ネコ(big cat)はもうおしまい。
Cheetah (10.0)→Puma (10.1)→Jaguar (10.2)→Panther (10.3)→Tiger (10.4)→Leopard (10.5)→Snow Leopard (10.6)→Lion (10.7)→Mountain Lion (10.8)

“We do not want to be the first software in history to be delayed due to a dwindling supply of cats.”

いかにもアメリカらしくプレゼン慣れしてるなぁ、と思ったのは、「Sea Lionも考えたのだが」とジョークを入れてくるあたり。

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いくら名前がネコっぽくてもアザラシはいかんだろう(笑)
というわけで、新しいネーミングスキームは”inspiring places in California”「カリフォルニアのわくわくする名所」となったそうで、その最初がサーフィンで知られるMavericksとなったそうな。冬場にはかなり大きな波が来るのだとか。

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OS X Mavericksにどんなものが入ってくるかとかは、雑誌とかで確認すればよいけれど、個人的にはiBooksが嬉しいかな。今のところ電子書籍はKindleで十分ではあるのだけれど、Mac用のKindleでは日本語書籍が読めないというとんでもない欠点があるので、iBooksが日本語もいけるならこっちで買うという手もあるし、Amazonが対抗してMac用のKindleでも日本語が読めるようにしてくれるかもしれないし。

OS X Mavericksの新しいアプリの外観については、これまでの現実を模したものからデジタルでフラットな見栄えとなった。デジタル機器に囲まれた生活が当たり前になると、何を以て「現実っぽいか」というのは判断しづらくなっているものね…今どきの高校生に「黒電話の音」とか「チャンネルをまわす」とかいっても通じないわけだし。
なので、噂どおり、外観が変わった。フラットな外観になったことについても一言ジョークが入るのがアメリカ流。

“No virtual cows were harmed in the making of this user interface.”

これは、映画とかの最後の「撮影中に使われた動物には危害は加えられていません」というクレジットのパクリ。以前は、レザー調だったから…。

iOS 7については、Jonathan Iveが全面的にUIに関わったそうで、その結果かなり斬新に変わった模様。iOS始まって以来の大改革になっている。
外観についてはOS X Mavericksと同様フラットなもの(敢えて疑似的な立体感をなくしてる)になり、「使い勝手」という点ではこれまでの不満を大きく解消するものがあって、さすがはIveだなと思わされる。紹介ビデオを見た観客も熱狂したそうな。工業デザインのカリスマだね。

iOS 7の紹介ビデオの中でJonathan Iveはこう語る。

“I think there is a profound and enduring beauty in simplicity, in clarity, in efficiency. True simplicity is derived from so much more than just the absence of clutter and ornamentation. It’s about bringing order to complexity. iOS 7 is a clear representation of these goals.”
「シンプルであること、明晰であること、効率的であることには、深く永続的な美しさがあると思っている。真にシンプルであるというのは、乱雑さや装飾の排除にとどまるものではなく、複雑さの中に秩序をもたらすことである。iOS 7は、この目標を明確に表現したものである。」

たいていの創作系の教科書には「無駄を省く」ことの重要性が書かれているものだけれど、それを実践できている「製品」ってあまり見かけない。でもJonathan Ive率いるAppleのデザインチームはそれを外観でも操作性でも実践している、という点でスゴいものがある。
自分が何かを「作る」ときにもシンプルかつエレガントに、とは思うけど、これがホント、難しいんだよなぁ。


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