集団討論(グループディスカッション)の場に現れる「クラッシャー」の話を受講生から聞くことがあります。しかし、面接を「圧迫面接」と感じたかどうかと同じで、どういう行動した人をクラッシャーと呼ぶのか、その定義は曖昧なところもあります。私自身はクラッシャーなる人とお会いしたことがないので、なぜそういう行為をするのか、緊張してしまってストップがかからないのか、確信犯として場を乱しているのか、よく分かりませんが、まずはご自身がクラッシャーにならないことに気を付けましょう。
クラッシャーにならないためには、まずはテーマをきちんと咀嚼すること、そして自分の話す分量を客観的に把握することです。模擬面接をしていても、質問の意味を理解できない方がいます。これは緊張していて、人の話を聞き取れないことから起こることが多いようです。緊張状態をクリアすることは難しいので、日頃の態度が大切になります。日頃のお友達との会話でもズレてしまうことがある人は要注意です。お友達に頼んで、ズレたときには遠慮なく指摘してもらいましょう。そこで自分で気付くことが大切です。
即効性はありませんが、天声人語などの新聞のコラム欄や投書欄、社説を読んで、簡単に要約してみることも、「聞く力」を高めることに繋がります。そういった練習を通じて、「人の話を聞く」、「テーマをつかむ」ことができれば、クラッシャーになってしまうことを避けられるでしょう。
話す分量を客観的に把握するのは面接やスピーチの練習が有効です。口に出して話しているうちに、自分の話が長いのか、物足りなく感じられてしまうのか、分かってきます。
まさかとは思いますが、わざとクラッシャーをやっている方もいるのでしょうか。そういう方は社会の中で働いていくことは難しいですよ。一人でできる仕事なんてないのですから、どういう社会人でありたいのか、考えてみてください。
もし、クラッシャーと出会ったらどうすべきかという対処法については改めてお話しします。