アップローズキャリア 尾川直子からのメッセージ

集団討論について その4(2013.03.04)

 前回のこのテーマで、「クラッシャーにならないために」というお話を書きましたが、今回は「クラッシャーに出会ったら、どうするか」というアドバイスをお送りします。

  クラッシャーとは、テーマから逸れていることを延々と話したり、他人の発言を全く聞こうとせず、自分の意見だけを押し通す人だと私は思います。ここはきちんと見極めてください。単に声が大きかったり、存在に威圧感があったりするけれども、普通のことを話している人もいます。でも、その存在感に押されて、クラッシャーがいると思い込んでしまったら、あなたの方が不利になります。仮に喚いているような感じであっても、テーマに沿い、論理的に話せていたら、クラッシャーではありません。

  そのうえで、クラッシャーだと思われる人に出会った場合の対策です。無視し続けることは良くありません。集団討論(グループディスカッション、GD)で求められていることの一つに「グループのパフォーマンスを向上させる」ことがあります。クラッシャーを放置してしまうのはグループのパフォーマンスを下げるだけです。集団討論では「このグループ、皆で合格しようね」という気持ちを持ってほしいです。

  まず、クラッシャーと思われる人の発言をよく聞き、矛盾点を見つけます。そして、勇気を持って、クラッシャーの発言を止めましょう。その際に、矛盾点を適切に示すといいと思います。

 クラッシャーの存在にはあなただけでなく、グループの皆も困っているのです。グループのほかの人とアイコンタクトし、ほかのメンバーにも協力してもらって、自分たちのペースを取り戻しましょう。