警察官、消防官の論作文試験について その1(2013.03.16)
警察官、消防官を目指している大学生の論作文を指導、添削する機会も多いのですが、このところ気になったことをお話ししたいと思います。
頻出のテーマとして、「これまで達成感を感じたことはどんなことですか。その経験を警察官(消防官)として、どのように活かしていきますか」、「過去5年間で一番辛かった出来事は何ですか。その出来事から何を学び、何を得ましたか。また、学び、得たことを警察官(消防官)として、どう活かしていきますか」といったものが挙げられます。
皆さんの傾向として、「達成感を感じたこと」や「辛かった出来事」について、詳しく述べることは得意です。逆に、ここで「達成感を感じたこと」や「辛かった出来事」を明確にすることができなければ、相対的にマイナスとなってしまいます。
しかし、ほかの人と差がついてしまうのはその後です。こういった経験を警察官(消防官)として、どう活かしていきたいのかをきちんと書ける人が少ないのです。最悪なのは「この経験を警察官(消防官)として活かしていきたいです」としか書けない答案です。多いのは「警察官(消防官)になっても、この経験で得たチームプレーの大切さを活かしていきたいです」というものです。「チームプレーの大切さ」のところは「リーダーシップ」であったり、「最後まで諦めない精神」であったりします。
これでもまだ不十分なのです。チームプレーやチームワーク、リーダーシップ、最後まで諦めない精神はどれも仕事をするうえで当たり前のことであって、「どう活かしていきたいのか」という意味は「どう働いていきたいのか」ということなのです。そこで、警察官(消防官)として、どんな仕事がしたいのか、自分が就きたい業務、配属されたい課のことなどを踏まえて、頑張っていきたい内容を具体的に記述しましょう。そうすれば、あなたにしか書けない、オリジナリティのある論作文になるはずです。
それでも、どのように書いたらいいのか分からない方はお気軽にご相談くださいね。