アップローズキャリア 尾川直子からのメッセージ

段落分け その1 (2013.05.14)

 高校生の小論文や大学生の論文を拝見していますと、段落分けが全く行われていないものがあります。それから文の書き始めに1マス(1字分)空けていないものもあります。書き始めに1マス(1字分)空けるのは原稿用紙のルールですので、忘れないようにしてください。

 一つの段落というのは意味のひとまとまりです。論文を作成するときに、筋道を立てて考えたという証拠の一つが段落分けですので、きちんと行いましょう。一つの段落の中に含まれる文章がその段落の中で表したいことに関連しているかどうか、見極めてください。

 小論文や論文を書く際には、いきなり原稿用紙に書き始めるのではなく、どの段落に何を書くかという作戦を立て、問題用紙の余白などにメモしていきましょう。先に結論を作っておいて、その結論に向かって論理を組み立てていってもいいです。段落ごとの役割を決めておけば、論理的な構成のある論文になるはずです。ただし、問題用紙に書き込みできない場合もありますので、気をつけてくださいね。

 明確な段落分けを行えるかどうかは、作文と小論文の違いでもあります。小論文の学習をこれから始める高校生は現代文の問題集などにある段落分けの練習も並行して行うといいでしょう。