アップローズキャリア 尾川直子からのメッセージ

自己PRは経歴を述べていく場ではありません。(2013.06.03)

 「あなたの自己PRを聞かせてください」という質問に対して、自分の経歴や頑張ったことを羅列しながら話してしまう人がいます。しかし、経歴に関しては履歴書やエントリーシート、公務員試験なら面接カードを提出していますので、自己PRで話すことではありません。頑張ったことの羅列も散漫になりがちで、聞いている方も辛くなります。

 頑張ったことをアピールするというのは面接ではもちろん大切なことですが、自己PRの中にいくつも羅列していくのは避けてください。1分間程度の自己PRであれば頑張ったことのエピソードは1つ、2分程度であれば2つで十分です。そのぶん、中味を具体的にして充実させていきましょう。

 冒頭に、強みとなることを一つ、紹介します。「粘り強い」、「コツコツと努力できる」、「思いやりがある」といった性格的な強みでもいいですし、ユニークなものとしては「心理学の知識を使って、人を励ますことができる」といった大学時代の専攻に絡めた強みもありました。強みに関してはあまりバリエーションがないので、人と被ってしまうようなものでも構いません。

 その次にエピソードを話すのですが、これは人と被ってしまうような内容にしてはいけません。皆さん自身が頑張ったことが伝わってくるように、そして皆さんの人柄、才能、可能性を感じさせる内容を目指しましょう。大会やコンクールの名称などは固有名詞を使ったり、数字などを入れ込んでいくと説得力が増します。エピソードが冒頭の強みを裏付けるものになっているかどうか確認しながら、丁寧に作っていきましょう。