アップローズキャリア 尾川直子からのメッセージ

看護系の小論文について その1(2013.09.17)

 看護師を目指す高校生は多く、高校での小論文指導でも対策についての質問を受けることが多いです。看護系の大学や短期大学、専門学校の受験に際して小論文が必要な人は丁寧に準備しておきましょう。

 看護師の仕事には高いコミュニケーション能力が必要です。患者さんとのコミュニケーションのほか、患者さんのご家族とのコミュニケーションも大事ですし、「申し送り」のときには同僚の看護師、カンファレンスのときには医師や薬剤師、管理栄養士、リハビリテーションのスタッフ、検査や放射線の技師とのコミュニケーションを行わなくてはいけません。

 そこで小論文の採点に際しては、必要なことを分かりやすく、きちんと伝えることができるのかどうかを見られています。一文をだらだらと長くしてみたり、段落分けをしなかったり、根拠が曖昧なことを書いてしまうと、コミュニケーション能力が低いと見なされます。論理的で、分かりやすい文章構成を心がけましょう。

 そのためには、小論文を書く前に、「この段落にはこの話を書く」、「結論はこう書く」、「主張への根拠はこの話にする」といった作戦を立てておきましょう。いきなり原稿用紙に書き始めると、途中で訳が分からなくなったり、結論が曖昧になったりしますので、事前にメモを作っておいてから清書することをお勧めします。