模擬面接中にとある受講生が頻繁に言っていたのが「やっぱ」です。「やっぱ」は「やはり」が「やっぱり」になり、そして「やっぱ」へと変化していった言葉なのでしょうが、面接中に使えるような言葉ではありません。
よく聞いていますと、「やっぱ」を「やはり」の意味ではなく、単に口癖のように使っている場面もありました。これでは意味を持ちません。
ネット上の『大辞泉』を見てみますと、「やはり」は当て字で「矢張り」と書く副詞です。意味は「以前と同じ状況であるさま。事態が変わらずに続いているさま。依然として」で、「今でもやはり、あのまま残っている」のように使います。
また、「前もってした予想や判断と同様であるさま。また、他の例から類推される状況と現実が同じであるさま」で、「 やはり、彼一人が反対だった」、「私もやはり自動車で行きます」 のように使います。
そして、「さまざまないきさつがあって、結局、初めに予測した結論に落ち着くさま。一般的な常識・うわさなどに違わないさま」という意味もあり、「随分、気をつけていたが、やはりミスがある」、「若く見えても、やはりもう年だ」 と使います。
最後に載っていた意味は「動かないでじっとしているさま」で、『史記抄』では「他人を雇うて銭を出して我はやはり居るを居更と云ふぞ」と使われています。
このような文脈の中であれば、「やっぱ」も大目に見ていただけるかもしれませんが、「やはり」若者言葉ですので、避けておきましょう。意味もなく、口癖のように言ってしまっている場合は意識して直してくださいね。