アップローズキャリア 尾川直子からのメッセージ

敬語について その1(2014.06.06)

 公務員の面接試験では親御さんやご家族の話になることがあります。「今回のチャレンジを親御さんは何とおっしゃっていますか」と聞かれたり、受験生が「伯父が○○市役所に勤めており…」と話したりするような場合です。そんなときに、親御さん、兄弟姉妹、親戚に対し、尊敬語を使ってしまう人がいます。
 例えば、
 ・両親も応援してくださっています。
 ・叔父さんが警察官をしていらっしゃいます。
というような言い方です。

 家族に対して敬意を持っていることは大事ですが、それを尊敬語という形で他人に伝えるのはおかしいです。
 上の例であれば、
 ・両親も応援してくれています。
 ・叔父が警察官です。
で十分です。

 緊張しているからか、つい「お父さん」、「お母さん」、「おじいちゃん」、「おばあちゃん」、「お兄さん(ちゃん)」、「お姉さん(ちゃん)」、「叔父(伯父)さん」、「叔母(伯母)さん」と、日頃の呼び方を使ってしまう人もいます。父、母、祖父、祖母、兄、姉、叔父(伯父)、叔母(伯母)と言い換えてくださいね。祖父母の兄弟のことは「大叔父(伯父)」、姉妹のことは「大叔母(伯母)」と言い、「おおおじ」、「おおおば」と読みます。

 また、叔父や叔母よりも少し遠い親戚のことを「親戚のおじさん(おばさん)」と言う人もいますが、ただの「親戚」で大丈夫です。詳しく言いたいのであれば「母の従兄弟(従姉妹)」などと言ってくださいね。

 警察官、消防官の筆記試験では敬語の問題が出題されることもあります。苦手な方はそういった問題集で対策するのもいいでしょう。