アップローズキャリア 尾川直子からのメッセージ

丸暗記の弊害 (2014.10.15)

 先日、公務員を目指している受講生と模擬面接をしていたのですが、最初の質問である志望動機を聞いていると、「てにをは」でミスを連発したり、被修飾語などの一語がすっぽりと抜け落ちたりしていました。

 単語だけを聞いていると意味が通じないこともないのですが、もしテープ起こしをしようとしたら、分かりにくい一文になっていたはずです。

 どうしてこういうことになったのかというと、その受講生は「志望動機はよく聞かれるから」ということで完全に文章を作り、丸暗記をしてきました。しかし、模擬面接の場で緊張してしまい、丸暗記した文章から欠落した部分が出てきたようでした。

 この受講生に限らず、丸暗記したものをそのまま出してしまおうとすると、このような事態になってしまうかもしれません。しかし、文章を作成すること自体はとても大切なことなので、よく出る質問に関しては文章で書いてみることをお勧めします。

 その後、丸暗記したものを言ってしまわないようにするために大事なことは「面接官と話しているのだ」という意識を持つことでしょうか。目の前の面接官を無視するように、自分の言いたいことだけを言おうとしないようにしましょう。面接官の反応を見ながら、一語ずつ丁寧に話していくことを心がければ、「一語の脱落」や「それに伴って起きる助詞のミス」がなくなると思います。