アップローズキャリア 尾川直子からのメッセージ

アナウンサーになって、良かったこと その5 (2014.11.29)

 アプローズキャリアの受講生が某放送局を受験した際に、ベテランアナウンサーの方からアナウンスメント技術をお誉めに預かったと聞き、とても嬉しい気持ちになりました。

 誰にでも苦手とする音がありますが、私もサ行が苦手でした。小さい頃からそうだったと親から聞いていたのですが、放送局に入社するまでにきちんと矯正できていなかったのです。でも、熊本放送での先輩方からの教育やアドバイスのお蔭で、少しずつ改善していくことができました。

 アプローズキャリアを始めるにあたっても、苦手な音を乗り越えていった私自身の経験を活かしたいと思っていました。今回の受講生も私のようにサ行を不得意にしていたので、基礎から応用まで、色々なトレーニングをしていきました。

 基礎はやはり「させしすせそさそ」の反復です。「さーせーしーすー…」と伸ばし気味に発声したり、「さっせっしっすっ…」とスタッカート気味に発声しながら、口の開け方や舌のポジションなどを確認していきます。ヴァイオリニストの友人もスケール(音階)だけを1日3時間、練習すると言っています。ただし、アナウンスメントは喉に負担がかかるので、1日3時間もの基礎練習はできませんが、毎日のように取り組むことが大切だと思います。

 アプローズキャリアの受講生も毎日の練習の成果が今後きっと実を結ぶと信じていますし、私自身もこれからの受講生の方々の「苦手」に一緒に立ち向かっていきたいです。