「國語元年」を観てきました。(2015.09.25)
こまつ座の「國語元年」を紀伊國屋サザンシアターで観てきました。明治のはじめに「全国統一話し言葉」の作成を命じられた文部省の役人、南郷清之輔の奮闘記です。
アナウンサーが話す言葉は標準語や共通語と言われますが、この芝居での「全国統一話し言葉」に近いものだと思われます。私はアナウンサーを目指す大学生や社会人の皆さんに「言葉」を教える仕事をしているわけですが、アナウンサーが使う言葉が正しいものなのか、そもそも標準語や共通語とは何なのかなど、様々なことを考えさせられました。
方言を否定せず、新しい言葉として「全国統一話し言葉」も使えるようになるのがいいのでしょうが、誰がどう、その「全国統一話し言葉」を作るのかが問題ですね。真面目な南郷清之輔が作り上げた「文明開化語」に大笑いしながらも、笑えない気持ちが残ったのでした。
こちらの記事もどうぞ。
http://appcar.jp/blog/2014-09-22.php