アップローズキャリア 尾川直子からのメッセージ

構成メモについて その1(2015.11.28)

  某大学の理系学部に論文指導に行ってきました。テーマとして「大学時代に力を入れたこと」、「若者の職業意識」、「都市における水と緑」の中から好きなものを選び、800字程度で書いてもらうことにしました。

  論文を書くにあたり、いきなり原稿用紙に書き始めると途中で論旨が変わったり、最悪の場合は矛盾をきたしてしまったり、段落変えを忘れてしまうことがあります。そこで、私は原稿用紙に書く前に「構成メモ」を作ることをアドバイスしています。段落ごとにどんなことを書くのかをメモしておけば、途中で論旨が変わるなどのミスを防ぐことができます。

 ところが、受講生の中には構成メモの段階でつまづいている人もいました。また、メモを書こうにも、見出し程度で終わっている人もいました。メモを作れない人へのアドバイスですが、まずはテーマを見て、何を求められているのかを考えましょう。そして、「これを書かないといけない」、「これを書きたい」と思ったことをメモします。このとき、複数の「書きたいこと」をピックアップした方がいいでしょう。その中から自分が自信を持って、根拠を出せるものを一つ選びましょう。そして、それをメモの「第一段落」のところに書きます。

  次に、メモの「第二段落」では第一段落でメモしたことを詳しく述べてみます。根拠は「第三段落」、今後の方向性など、締めにふさわしい内容を「第四段落」のところにメモしていくと、構成メモができあがります。