アップローズキャリア 尾川直子からのメッセージ

「家業が土木建設業です。」(2016.08.25)

 某高校で面接指導を行いました。ある生徒さんに模擬面接をしたのですが、いきなりお願いしたにも関わらず、とても安定した受け答えをしてくれました。ただ、志望動機だけが不十分でした。この生徒さんは、将来、お父様が経営されている土木建設業を継承したいと考えています。家業を継ぐことを希望している高校生は少なくないので、ご参考までにこちらに残しておきますね。

 この生徒さんに学部学科への志望動機を聞いたところ、「父が土木建設業を自営しており、父への憧れの気持ちから貴校で舗装を勉強したいと思いました」で終わってしまいました。そこで、私から「お父様のどんなところに憧れましたか」、「オープンキャンパスにはいらっしゃいましたか」などと質問をしていきました。そうした追加の質問にはうまく答えていましたので、なおさら最初の質問への答えが惜しまれました。

 「父への憧れの気持ち」と「舗装を勉強したい」の間が飛んでしまっているんですね。舗装を勉強できる大学はその生徒さんの志望校だけではありません。お父様のどんなところに憧れ、その生徒さんがなぜ自分もその仕事に就きたいと思ったのか、そのためになぜ舗装を学びたいと考えたのか、それはなぜその大学でないといけないのかなどを盛り込まないと、説得力のある志望動機になりません。

 志望校で勉強することが将来の家業継承に際し、どんな意味を持つのか、じっくり考えてみてくださいね。