アップローズキャリア 尾川直子からのメッセージ

美術系の志望理由書について その1(2019.06.03)

 某高校での志望理由書指導の際、美術系の大学を目指す生徒さんと話をする機会があり、そこでアドバイスしたことをこちらにも書いておきます。

 美術系の大学(短大、専門学校)を目指す生徒さんの志望理由書を読んでいると、自分が描いてきた作品に思いが強すぎるのか、きっかけのところに字数を割いているものをよく見かけます。600字の指定字数でも300字以上を使って、「○○さんの絵を見て、衝撃を受けた」、「その影響から、これまでこういう絵を描いてきた」という記述が続くのですが、そうなると構成面が弱くなります。

 美術系に限らず、自分の経験談は簡単に書けるので、気づいたら書き過ぎていたということのようです。熱い気持ちは大事ですが、バランスに気を配りましょう。

 ただ、美術系の場合は志望理由書の大事な要素である「社会への貢献」を出しにくいという事情もあります。美術系の仕事をしていくことで、社会にどう働きかけていきたいのか、誰のためになる仕事をしたいのか、目を社会に向けて考えてみましょう。